CentOS上にRed5をインストール
April 3, 2009 – 12:31 pm前回のエントリー「ストリーミングサーバーRed5はどんなもの」に引き続いて、今回はRed5を我がサーバーにインストールした際の記録をメモする。
Red5の動作に必要な環境: インストール自体について記述するのに先立ってRed5を動作させるのに必要な環境がどのようなものか整理しておこう。このあたりは、Red5wikiのなかで「System Requirements For Red5」に記述されている。ここでは以下のような記載がある;
まず、OSについては、Windows2000Server, Windows2003Server Standard Edition, Linux, Mac OSX10.4以上となっている。
次にハードウェアのスペック、最小構成をみるとX86-compatibleCPU(Pentium4, 3.2GHzあるいはIntelDuoCore, PentiumD)、1GBメモリー、ディスク容量200MBとなっている。我がサーバーの構成はメモリーが512MBで、この要件をみたしていないが、ともかく試してみることにする。
最後にソフトウェアの要件、Java JRE 1.5 or 1.6。Service Scripts(Java Service Wrapper, FireDaemon Pro)となっている。ここでService Scriptsと記載されているところはJavaが動作する環境が整えば良いとの理解(大丈夫だと思う)。とにかく、Javaの1.5あるいは1.6の環境を整えればよろしいということだろう。
JavaSDKのダウンロードとインストール: 上記のソフトウェア要件からJavaJRE1.5あるいは1.6の環境を整えるのが、「Red5」を我がサーバー上で動作させるために最低限必要なこととして作業開始。
まず、Sunのdownload サイトからJava-SDKの最新版(Java SE Development Kit6u13)をダウンロードした。ダウンロードしたのは、自己解凍型のバイナリー。適当な場所に配置し、以下の要領で展開した。なお、展開にあたっては、ルート権限で行うことが必要になる。展開時の出力を以下に示す(一部省略している)。
#chmod +x jdk-6u12-linux-i586-rpm.bin <=== ダウンロードしたバイナリに実行権限を付与 # ./jdk-6u12-linux-i586-rpm.bin <=== 解凍作業を開始(以下、解凍時の出力) Sun Microsystems, Inc. Binary Code License Agreement for the JAVA SE DEVELOPMENT KIT (JDK), VERSION 6 (ライセンス条項が出力される ここでは 省略) Do you agree to the above license terms? [yes or no] yes <=== ライセンス条項を確認して受け入れたらyes Unpacking... Checksumming... Extracting... UnZipSFX 5.50 of 17 February 2002, by Info-ZIP (Zip-Bugs@lists.wku.edu). inflating: jdk-6u12-linux-i586.rpm inflating: sun-javadb-common-10.4.1-3.1.i386.rpm inflating: sun-javadb-core-10.4.1-3.1.i386.rpm inflating: sun-javadb-client-10.4.1-3.1.i386.rpm inflating: sun-javadb-demo-10.4.1-3.1.i386.rpm inflating: sun-javadb-docs-10.4.1-3.1.i386.rpm inflating: sun-javadb-javadoc-10.4.1-3.1.i386.rpm 準備中... ########################################### [100%] 1:jdk ########################################### [100%] Unpacking JAR files... rt.jar... jsse.jar... charsets.jar... tools.jar... localedata.jar... plugin.jar... javaws.jar... deploy.jar... Installing JavaDB 準備中... ########################################### [100%] 1:sun-javadb-common ########################################### [ 17%] 2:sun-javadb-core ########################################### [ 33%] 3:sun-javadb-client ########################################### [ 50%] 4:sun-javadb-demo ########################################### [ 67%] 5:sun-javadb-docs ########################################### [ 83%] 6:sun-javadb-javadoc ########################################### [100%] Java(TM) SE Development Kit 6 successfully installed. (省 略) Press Enter to continue..... Done.
この要領でダウンロードしたバイナリファイルを展開すると自動的に /usr/java に配置される。実際に、このディレクトリ配下にディレクトリ以下の jdk1.6.0_13 が対応するものだ。
さて、最新のJavaSDKを展開したあと、Javaの実行にあたって、この新規に配置したパッケージが動作するよう適切にパスを切る必要がある。これは alternatives コマンドを用いて以下のように行うことができる。
# /usr/sbin/alternatives --config java 4 プログラムがあり 'java' を提供します。 選択 コマンド ----------------------------------------------- 1 /usr/lib/jvm/jre-1.4.2-gcj/bin/java *+ 2 /usr/lib/jvm/jre-1.6.0-openjdk/bin/java 3 /usr/java/jdk1.6.0_12 4 /usr/java/jdk1.6.0_13/bin/javaEnter を押して現在の選択 [+] を保持するか、選択番号を入力します:4
ここに見られるように、私のサーバーマシン上では、4種の異なるバージョンのJavaがある。最後の /usr/java/jdk1.6.0_13/bin/java が今回サーバーマシン上に展開したJava SDKのパッケージに対応するものだ。これを選択し、Java を動作させてみよう:
# java -version java version "1.6.0_13" Java(TM) SE Runtime Environment (build 1.6.0_13-b03) Java HotSpot(TM) Client VM (build 11.3-b02, mixed mode, sharing)
javaのバージョンが最新の1.6.0_13になっており、最新版のJava SDKが正しくインストールされていることがわかる。
Red5のダウンロードとインストール: Javaのインストールが完了したところで、Red5のパッケージをダウンロードし、これをインストールする。これをインストール際、ソースからコンパイルし、Red5の実行環境を整えようとするとantを必要とするが、私の場合、Red5のパッケージに含まれるバイナリを、とりあえず、そのまま使うことにした。
Red5のダウンロードは、http://osflash.org/red5/070final からおこなった。実際のダウンロードは、CentOSに適合すると考えたミラーサイトのひとつ
http://www.nielsenaa.com/red5-installers/red5-0.7.0.tar.gz を用いている。
ここでダウンロードしたred5-0.7.0.tar.gz を /opt 配下に新たに作成したディレクトリred5に解凍・展開した。
#tar zxvf red5-0.7.0.tar.gz
/opt/red5 以下に展開されたもののうち、red5 実行に必要なshellに実行権限を付与する
#chmod +x red5.sh #chmod +x red5-shutdown.sh #chmod +x red5-debug.sh
Red5の実行: 以上で、いよいよred5を動作させるための環境が整った。Red5をバックグランドで実行させてみよう。
# ./red5.sh & [1] 25505 # Starting Red5... 2009-04-03 11:10:37,819 [main] INFO org.red5.server.Standalone - Red5 Server 0.7.0 $Revision: 2677 $ http://www.osflash.org/red5) 2009-04-03 11:10:37,847 [main] INFO org.red5.server.Standalone - Loading Red5 global context from: red5.xml 2009-04-03 11:10:37,849 [main] INFO org.red5.server.Standalone - Setting Red5 root to //opt/red5 2009-04-03 11:10:37,849 [main] INFO org.red5.server.Standalone - Setting configuation root to /opt/red5/conf …… ( 省 略) 2009-04-03 11:10:49,794 [main] INFO org.mortbay.log - Started SelectChannelConnector@0.0.0.0:5080 2009-04-03 11:10:50,295 [main] INFO org.mortbay.log - Started SslSocketConnector@0.0.0.0:8443 2009-04-03 11:10:50,296 [main] INFO org.red5.server.Standalone - Startup done in: 12545
ここでサーバーマシン上のブラウザで http://localhost:5080/ に接続してみる。Red5のテストページが見えるはずだ。これで、無事Red5が動作していることがわかる。
次回は、Red5のサンプルをLan環境の外部から実行させた経験について書いてみる。
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