気になったニュース: 医療費膨張の原因が「高齢化」から「治療費高騰」に!

August 22, 2025 – 11:16 am

日経電子版(8/22 配信)に興味深い(解説)記事がでていた。「「高齢化で医療費増」はあと10年 次は治療費高騰、対応待ったなし」というもの。

記事のリード文を以下に転載:

医療費膨張は「高齢化」が原因という常識があと10年ほどで変わる。代わりに医療費を押し上げるのが、新薬の普及などによる治療や薬剤の「高額化」だ。今後、高齢者の増加ペースが鈍っても医療費は増え続ける見通し。治療費高騰への対応を怠れば、国民負担は抑えられない。

社会保障費を食いつぶす主体として高齢者がやり玉に挙がっている。私のような団塊の世代の老人にとっては耳が痛い。

仕事もしないで、病院通いしている老人を若者世代が支えるという状態を何とかしろというのは当然といえば当然。ここらでなんとかしないと、若者が年をとり老人になったときには病気を治療することもできない恐ろしい時代がやってくる、というのはもっともだ。

この日経記事をひとことでまとめてしまうと、「団塊世代はみんな後期高齢者になってどんどん死んじゃうので人口に占める老人の割合は低くなるので、高齢化による医療費の増大もそろそろ打ち止めになるでの心配することはない。いまからは、極めて高額な新薬開発、医療機器の開発などにより治療費が高騰するということにもっと注目する必要がある」といったところだ。

その通り、というのが私の実感だ。私の経験からいっても、うなづけるところは多い。

私、20年前にガンが発症、それも4期とい状態で、病院のお世話になってきた。受けた治療には、新しく開発認可された分子標的薬、そしてPET/CT検査等を用いた、極めて高額な治療もある。医療保険のおかげ、特に高額療養費制度により私自身の出費は抑えれられた。医療保険に感謝するところは大きい。

しかし、だ。こうした高額な治療が適正なかたちで施されるかどうかは疑問を感じることも多い。

医者の不適切な判断で、必要のない検査とか、効果も良くわからないような新薬、抗がん剤を投与されたという経験したこともある。なにしろ、保険適用できるということになると、やみくもに治療に用いるというのが実感だ。自分の命を救っていただいたとはいえ、十分に吟味することもなく高額治療を施すようなふとどきな医者もなくはない。

上述した日経記事のなかに、「抗がん剤1錠数万円の経口薬」が家に飲み残しされているという話が紹介されているが、私自身についても、処方されたあと服用を止めた大量の抗がん剤が飲み残しになっていることもある。副作用が大きいだけで、効果がないと私自身が判断し服用を中止したことがある。それから数年経った今も、なんの問題もなく元気いに生活している。私の判断は正しかったようだ。あの高額な抗がん剤を処方するにあたって、十分吟味されたのか、どうかは疑問を感じている。

PET/CT検査という高額な検査を安易に使い、病気の進行を判定しよとする乱暴な医者にもあったことがある。この医者、病変の確認に有効な「触診」をすることなく、なんのためらいもなくPET/CT検査を多用するといった、とんでもない輩であった。私の理解では、こうした検査は保険医療として認められないはずだ。

記事中に、「日本は薬事承認された医薬品が十分に費用対効果を検証しないままほぼ全て保険適用となる。世界でも珍しい」との記述があるが、医者が治療を施すうえできちんと判断しない場面も多いのではないかと疑う場面が多いというのが実感だ。

日経記事を読んで、日本の医療保険の制度をどのようにしたらいいのか、いろいろ考えてしまった。
 


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