東日本大地震・個人的体験(ハウスメーカーの対応)

April 18, 2011 – 2:17 pm

今回の大震災でこうむった我が家の損傷、幸いにも、比較的軽いものであった。軽い被害ではあったのだが、多少の修理は必要になる。
補修にかかわり、我が家をたててくれたハウスメーカー、旭化成の対応はすばやいものであった。
今回の経験、自然災害の発生時にハウスメーカがどのように対処してくれるものかを知るうえで、それなりに役立つ情報なのではないかと思った。その顛末をメモしておいた。

我が家の損傷: 地震発生直後、壁のクロスがいたるところにヒビがはいっていることに気づいた。石膏ボードのつなぎ目部分にはいったヒビだ。損傷はこれだけかと思っていたが、地震が多少収まって家の周辺をみわたしてみると、外壁数箇所に多少のクラックがはいっていることに気づいた。

我が家の外壁、へーベル板と呼ばれるALCコンクリートであり、そのうえを塗装したものになっている。今回の地震で、このへーベル板(塗装)にクラックがはいったのである。このクラックから雨が染みこむようなことがあると家が傷んでしまうという話を聞いたことがある。早急に修理しなければならない。修理にどの程度の費用がかかるのか心配になった。なにぶん、年金生活者の身のうえである。

我が家、火災保険には入っているものの地震保険には加入していない。地震時の損傷には、火災保険は適用されないはずだ。地震保険にもはいっておけば良かったかな?なんて思ったりもした。

ハウスメーカからの安否確認: 地震発生からたしか1週間程度たったときに、ハウスメーカーから電話がかかってきた。「安否確認」名目の電話であった。安否を確認するとともに、当然のことながら、家屋の損傷具合についても聞かれた。

幸い、家族一同安全であった旨返答するとともに、家屋の損傷状況を説明しておいた。外壁にクラックが生じていることを説明し、早急の修理が必要なのではないかと思っていることを伝えた。

実は、我が家が地震保険に加入していないのは、家を建てた際に、ハウスメーカの営業担当者が、「地震保険に加入することはメリットなんてありませんよ」との「助言」があったことによる。修理費用が気になっていることもあり、電話口でその旨を伝えた。「あなたの会社の営業が地震保険なんて入らなくていいよって言ったんだから、修理は無償でやってくれなきゃ困るよ!」なんて口走ってしまった。

応急修理にハウスメーカ参上: 「安否確認」から1週間程度たった頃、ハウスメーカの担当者ふたりの訪問を受けた。家屋の損傷具合の確認と応急修理にやってきてくれたという。我が家に来てくれたハウスメーカの担当者、名古屋から関東に応援に来たという。私の予想しないすばやさで応急修理にやってきてくれたのだ。

応急的な修理として、外壁に生じたクラックを「接着剤」で固めてくれた。修理した部分の塗装は後日対応してくれる、とのことだった。さらに、家の周辺の基礎部分の損傷の有無を確認してくれた。基礎部分には、特段の問題はないということだった。

修理費用については、基礎部、外壁については無償となるようだ。ホッとした。ただ、石膏ボードのゆがみ、屋内のクロスのヒビなどについては有償の修理になるという。

詳細な損傷状況の確認: ハウスメーカの対応はこれまでと思っていたら、再び、電話がかかってきた。今回は、家屋の被害状況をさらに確認したいという。「すでに、応急修理にきてくれ、基礎、外壁についての損傷の有無の確認してくれました」と伝えると、電話口の担当者は、ハウスメーカ社内では、応急修理をした記録をみてないという。ハウスメーカ社内で、多少の混乱もあるようだ。今回のような大震災、多少の混乱があるのはしょうがない。とにかく、詳しく調べてくれることに越したことはない。お願いした。

3人の技術者がやってきてくれた。前回の「応急処理」時に比べて詳細に屋外、屋内の損傷状況を確認してくれた。前回確認できなかった小さなクラックも見つけてくれた。損傷部については、デジカメで接写するなどして、修理に向けての準備をしてくれたようだ。実に、2時間にわたって、詳細に状況確認をしてくれた。

地震被害特別点検確認記録書: 損傷状況の確認が終わると、調査結果は、あらかじめ準備された「地震被害特別( 年)点検確認記録書」なる書式(フォーム)に記録してくれた。大手ハウスメーカの対応・措置は、実に、システマティックだと感じる。

残していってくれた「確認記録書」の記載は以下のようなもの:

実に簡潔に損傷状況が報告されている。あとは、今回の点検で明らかになった損傷を補修してくれるのを待つだけだ。

今回の地震で感じたことのひとつに、大手のハウスメーカの対応が極めて迅速ということ。建築費用は割高になっているかもしれないが、家を建てるなら、地震保険に入るより、耐震性があり事後保証のある大手ハウスメーカに頼むのがいいのではないかと感じた。

いろいろ聞いてみると、地震保険は、営業担当者の言ってたとおり、どうも役にたたないようだ。

ともかく、旭化成の皆さんに感謝。


  1. 5 Responses to “東日本大地震・個人的体験(ハウスメーカーの対応)”

  2. 実家がへーベルハウスなので、大地震があった場合に両親は大丈夫なのかと心配になって検索してみました。大変参考になりました。震災時に本当に奇跡的に助かられたのですね。いろいろ情報ありがとうございました。

    By Akiko F on Apr 19, 2012

  3. お役にたてたら幸いです。
    愛読感謝です。

    By yama on Apr 20, 2012

  4. 現在、ヘーベルハウスで一戸建て建築を検討しています。外壁修繕が有償とのことでしたが、修繕費用はいくらかかったでしょうか?

    By taka on Jun 27, 2018

  5. takaさま
    コメントありがとうございます。
    質問された外壁修理の件ですが、記事中に書いていますように地震による損傷についての外壁修繕費は無償でした。
    愛読感謝です

    By yama on Jun 29, 2018

  1. 1 Trackback(s)

  2. Sep 12, 2015: 鬼怒川の堤防決壊が我がブログにも波及 | Yama's Memorandum

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