「会社員の年金制度」と「厚生年金基金」

July 1, 2012 – 11:19 am

日経(6月30日朝刊)に「厚年基金 厚労省有識者会議」の最終報告についての記事がでていた。そのなかに「会社員の年金制度(加入者数)」とタイトルした図(右図)が掲載されていた。我が国の年金制度の枠組みを知るのにいい図と思いメモしておいた。

厚生年金基金とは: 例のAIJ問題で話題となった厚生年金基金、私もこの厚生年金基金を通じて年金を頂いているのであるが、その仕組みについて、どうもいわゆる「企業年金」との区別がつかずに、きちんと理解してない。冒頭の日経記事に親切に解説がでていたので、転載しておいた:

厚生年金基金 将来の給付額をあらかじめ決めておく確定給付型企業年金の一つ。国に代わって公的年金の厚生年金の一部も含めて一体運用することで資金量を拡大し、運営益を増やすのがそもそもの狙いだった。だが、運用利回りの低迷などで財務状況が悪化している。
基金を解散する場合、加入企業は厚生年金の積み立て不足額を解消する必要がある。また、解散後に不足分を返済している企業が倒産した場合は、連帯責任で他の企業が肩代わりしなければならない。

企業年金にもいろいろある: 冒頭の図をながめると、公的な年金以外の「私的な企業年金」と呼ばれる年金には、①厚生年金基金、②確定給付企業年金、③確定拠出企業年金の3種類がある。

このうち、一番多いのが「確定給付企業年金」とよばれるもののようだ。よく「企業年金」と呼ばれるのがこれに相当するものと思われる。私の理解では(間違っているのかもしれないが・・)、大会社の会社員の年金がこれに対応する。みんながうらやましく思うとか、日本航空とか東京電力の「高すぎる」年金と批判されるのがこれに相当するのだろう。

一方、私の加入する「厚生年金基金」、もっと加入者が多いと思っていたら、「確定給付企業年金」の加入者の半分程度、あまり条件も良くなさそうだ。AIJの騒ぎであきらかになったことは、この「厚生年金基金」の運営がどうもきちんとされておらず、投資のプロとはとてもいえない人々によって資金の運用されていることだった。多少、不安になってしまう。

もうひとつの「確定拠出企業年金」、以前「『確定拠出年金制度』って成立するのかな?!」なるエントリーを書いたことがあるが、これはこれでなんとも頼りない。頼りないを通り越して、元本もままならない仕組みだ。

ともあれ、還暦を越えたものにとっては年金は「命の綱」、年金制度の変化について敏感でなくてはならない。


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  2. Oct 30, 2012: 厚生年金基金の廃止によってどんな影響? | Yama's Memorandum

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